2021年8月4日水曜日

あの夏はこれほど暑くはなかったような気がする

 毎日,手紙を書いていた夏だ。ほぼ毎日,郵便受けには封筒が届いていた。

暑さも忘れる夏だった。感情に名前なんてないけれど,楽しかったのだ。

その夏の短い物語は,年を越えることはなかった。

けれど,長い長い物語だったのだ。