2020年12月23日水曜日

それまで京都を訪ねたことは数回しかなかった。

 緊張して,ホームに降り立ちゆっくりと階段を降りた。階段を降りながら無意識に左を見下ろした。そのとき,瞬間に彼女の姿を見た。

理解したのではなく,ただ見たのだ。実際にそのとき彼女を彼女と認識したわけではなかった。ただちらと見ただけだ。

だから,到着を電話で知らせた。もう携帯電話があったのだ。PHSはあったのだ。

この流れは説明しづらい。見たけれど分かってはいなかったということだ。

それは長い間をおいての再会だった。3回目だ。