2018年5月6日日曜日

高校生の頃、ある日、目が覚めたら天然パーマになっていたんだと、帯広畜産大の中西君がはなしたことがある。

雨降り、鏡の中の自分の顔を見ていて、彼のことを思い出した。別に意味はないのだけれど。彼のセリフを忘れていたし、そもそも彼の名前すら覚えてはいなかった。完全に消えてしまっていたのだ。顔は思い浮かべることができないほどに・・だ。
 K・ル・グィンの本のことを思った。「風の十二方位」だ。いい作品なのか、そうでもないのか、僕には分からない。触手をなでる感覚はある。彼女は最近まで存命だった。その死を思った。
中西君から風の十二方位までどんな道筋なのか。季節の変わり目の風は思わぬ香りを運んでいるのだ。

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